病気・障害…治療しながら働く 「お互いさま」の企業風土を

医療技術の進歩で、治療しながら働く人が増えている。少子高齢化で労働人口が減少する中、治療と就労の両立支援が課題だ。

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 「治療費と生活費は自分で稼ぎたい。自立した一人の人間でいるために仕事を続けていくことは重要なんです」

 聖路加国際病院(東京都中央区)の働く乳がん患者を支援する「就労Ring」の講座で3日、参加者が治療と仕事の両立への思いを吐露した。

 経済的理由に加え、働くことは生きがいにもつながる。だが、現実は厳しい。がん患者の就労問題に取り組む「キャンサー・ソリューションズ」(墨田区)などの調査(平成23年)で、がんと診断された197人中、診断後に就労状況が変わった人は104人と半数を超える。

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 千葉県船橋市の男性会社員(44)は22年に肺がんが発覚。当時の勤め先は経営破綻し、事業を引き継いだ新会社では男性だけが採用されなかった。妻と子供2人、住宅ローンを抱え、「仕事がなくなる。これからどうしよう」と大きな不安を覚えた。シチズン 腕時計

 就職活動で、がんを告白した会社は全て不採用。知人の紹介で都内の電話対応会社に就職したが、「社長の友人ががん経験者だったので理解してもらえた」。再就職までの1年2カ月は傷病手当金で乗り切った。セイコー 時計

 今は3週に1度、抗がん剤治療のために通院し、「営業に行ってきます」と抜け出す。「会社の理解もあり、今の働き方に不満はない。会社の理解があれば病気でも普通に働ける」。入社以来、出勤日に休んだことはない。seiko 腕時計

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